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高橋敬典の略歴　(Takahashi keiten)

大正9年9月22日	山形に生まれる
昭和25年	長野座志に師事
昭和28年	第七回日展入選
昭和38年	第10回日本伝統工芸展日本工芸会会長賞(奨励賞)受賞社日本工芸会正会員
昭和47年	第12回伝統工芸新作展日本工芸会賞(優秀賞)受賞　第一九回日本統工芸展鑑查委員
昭和48年	第20回日本伝統工芸展特待者
昭和51年	第23回日本伝統工芸展NHK会長賞(優秀賞)受賞
昭和52年	斎藤茂吉文化賞受賞
平成4年	勳四等瑞宝章受賞
平成8年	重要無形文化財「茶の湯釜」保持者に認定
平成21年6月23日	死去

高橋高治は、元々家業の鋳金工芸に関わり、茶の湯釜の製作に携わっていました。1950年に、重要無形文化財「茶の湯釜」の保持者である長野姪志に師事し、伝統的な茶の湯釜の製作技法や素材、デザインなどについて指導を受けました。最近では、茶釜の主要な産地として知られる東北山形の鋳物工芸は古くから栄え、伝統を持っています。この地域の固有の鋳物文化を背景に、地元の古釜や芦屋・天命の古作釜を参考にして研究し、伝統技術を習得しました。

茶の湯釜の製作では、地元で採れる良質な川砂と粘土を用いた鋳型を使用しています。さまざまな箆を使用して鋳型に独特の文様を表現し、伝統技術を駆使しながら茶釜の肌作りに取り組んできました。日本伝統工芸展では、毎年、全体の造形や文様、鉄肌、鐶付き、口、肩、胴廻りなどの微妙な調和が特徴的な茶釜を発表しています。彼はまた、東北・山形の鋳物工芸界の指導者として後進の育成にも貢献しています。

茶の湯釜について

鋳鉄の釜は、奈良時代に作られたという説もあり、鎌倉時代の遺物が今でも残っています。鎌倉時代から室町時代にかけて、中国から茶の湯の文化が伝わると、茶釜の製作はますます盛んになりました。当時の主な鉄釜の生産地は、福岡県の芦屋と栃木県の佐野天明でした。芦屋系の釜は形が柔らかく、肌が細かく、水墨画風の文様が多いとされます。一方、天明系の釜は形が男性的で、肌は粗く、文様が少ないとされています。桃山時代には、京都の三条釜座を中心に茶人好みの釜が作られ、江戸時代に入ると、金沢や盛岡など各地で製作されました。

釜の製作には、「惣型」と呼ばれる鋳造法が用いられます。外側の形状が成型され、内側の肌を整えるために川砂や粘土が使われ、箆で文様を彫ります。また、鐶付型のデザインや処理も釜師の腕の見せ所です。鋳込では外側と内側を合わせて隙間に溶かした銑鉄を注ぎ込みます。古くからの技法では、和鉄が銑鉄として使われてきました。鋳込み後は、型から新しい釜を取り出し、着色などの仕上げ処理を施して、格式高い作品に仕上げられます。和鉄釜は特有の風合いを持ち、耐久性にも優れており、茶人や玄人の間で高い評価を受けています。

高橋敬典の買取

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彼の作品は、地元産の良質な川砂と粘土を利用した鋳型、製錬した和銃を原料に使用し、優美な形状と柔和な鋳肌を持つ茶の湯釜を制作しています。高橋敬典は鋳型制作から鋳造、着色仕上げに至るまでの一貫した制作工程で高い技術を示し、箆押し技法による文様表現にも定評があります。伝統技法と現代感覚を融合させた彼の作品は高く評価されています。

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