【骨董品買取】重要無形文化財「彫金」鴨下春明作品の査定、買取は三冬花｜愛知県(名古屋市)、三重県、岐阜県、滋賀県の出張買取

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鴨下春明の略歴　(Kamoshita shunmei)

大正4年10月6日	東京に生まれる。本名は明
昭和5年	彫金家・桂光春に師事
昭和40年	第12回日本伝統工芸展入選
昭和45年	第17回日本伝統工芸展日本工芸会会長賞
昭和49年	第4回伝統工芸日本金工新作展鑑審査委員(以降九回歴任)
昭和54年	第9回怎統工芸日本金工新作展無鑑查出品(以降七回歴任)
平成4年	第22回伝統工芸日本金工展特待者(以降七回歴任)
平成11年	重要無形文化財「彫金」保持者に認定
平成13年4月9日	死去

1928年に高等小学校を卒業し、1930年には伯父である江戸金工の流れをくむ彫金家・桂光春に師事しました。伝統的な彫金技法を熟練し、技術の磨きに努めました。特に、室町時代に隆盛を誇った精巧で洗練された装剣金工技術に焦点を当て、小金具の制作に情熱を注いできました。

彫金は、近世以来、刀剣の装飾金具である鐔や目貫などを制作する技術として高度に発展してきた伝統的な金工技術です。明治初期の廃刀令以降、加納夏雄や海野勝珉らによって再構築され、主に装飾品や飾り金具などの加飾技術として現代に伝えられています。

帯留金具などの小金具制作では、数センチ四方の金属素地に様々な彫金を施し、細密で華麗なデザインを立体的に表現します。これは日本の彫金技術の粋とも言えます。

彼の伝統的な彫金技術を活かした洒落た作品は、日本伝統工芸展などで高い評価を受けています。日本工芸会が主催する伝統工芸日本金工展では、1974年の第14回展以来、鑑査委員を務め、後進の指導にも力を注いでいます。

彫金について

彫金とは、金属素地の表面を鏨で彫刻したり、打ち出したりする技法です。この技法の目的は、文様や線を彫り出すことや透かすことによって、必要に応じて別の金属を嵌め込み、金属製品を飾ることです。

日本の彫金技法は、大陸や半島から伝えられ、仏具製作などに利用されて発展しました。室町時代には、装剣金工が盛んとなり、後藤家などの彫金家が洗練された小道具や鐔などを製作しました。一方で、町方でも細かな彫金技法が確立されました。

明治以降、彫金の主な用途は、造幣や装身具、置物、建築金具などに移りました。加納夏雄や海野勝珉などの彫金家は、伝統的な彫金技法の刷新に貢献しました。

伝統的な彫金技法には、線彫や毛彫、蹴彫といった図柄の輪郭を表す技法や、高肉彫、薄肉彫、肉合彫、鋤彫、片切彫といった立体的な文様表現の技法があります。また、本象嵌や線象嵌、高肉象嵌、布目象嵌、切嵌象嵌などの技法では異なる金属を素地に嵌入して色彩上の効果を狙います。その他にも、透彫や魚々子、色絵、うっとり、金着せ、鍍金などのさまざまな技法があり、金、銀、銅、鉄、赤銅、朧銀、真鍮などの金属が使用されます。

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