中国陶磁の原点「白磁」

白磁は、純白の素地に透明釉をかけて焼成した中国陶磁の原点ともいえる技法で、時代を超えて高い評価を受けています。中国白磁は、時代・産地によって価値が大きく異なるため、鑑定と評価には専門知識が不可欠です。
当店では、古陶磁・白磁作品の鑑定・高価買取を承っております。中国陶磁のご売却をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

白磁の流れ

隋・唐の白磁

白磁とは、白い素地に透明釉をかけた陶磁器のことを指します。その起源は6世紀後半、北斉時代にさかのぼると考えられています。当初の白磁は、素地に白い化粧土をかけ、その上に透明釉(木灰釉)を施したもので、厳密には「白釉陶器」と呼ぶのが適切です。この時期には、透明釉の代わりに鉛釉を使った「白釉陶器」も作られており、これがのちの唐三彩へと発展していきます。

隋から初唐にかけては、河南省鞏義(きょうぎ)や河北省邢州市内邱(ないきゅう)などに白磁窯があり、そこで焼かれていたのも主に白釉陶器でした。隋代の王女・李静訓(りせいくん)の墓(608年)からは、白磁の扁壺(へんこ)や天鶏壺(てんけいこ)、香炉などが、銀や宝石の装身具とともに出土しています。当時の白磁器には、鳳首瓶や香炉、博山炉、長頸瓶といった金属器やガラス器を模した形が多く見られ、釉薬が器の縁にたまる特徴や、青磁に近い色調を持つものも存在しています。

遼白磁

草原の遊牧民族である契丹人が建てた遼(りょう)という王朝は、東北から西北にかけて広大な領土を有し、宋を取り囲むように存在していました。遼は宋と対立しつつも通商関係を築き、陶磁器や金工品、漆器、絹などを輸入し、喫茶文化など宋の文化も積極的に取り入れました。

なかでも白磁を特に好み、定窯(ていよう)の白磁を使った喫茶の場面が遼代の壁画に描かれています。遼は定窯の職人を都の上京臨潢府(じょうけいりんこうふ)に招き、定窯風の磁器を焼かせました。

遼の白磁には、宋の伝統的な器形に加えて、遊牧民特有の皮嚢壺(ひのうこ)や穿帯瓶(せんたいへい)といった独自の形も見られます。12世紀には赤峰市の乾瓦窯(けんがよう)で白釉陶器や三彩陶器が作られましたが、粗雑な作りで、定窯の白磁には到底及ばないものでした。

宋・元の白磁

中国の陶磁器は「南青北白」と言われ、江南で青磁、華北で白磁が主流でしたが、宋代には全国で青磁・白磁・黒釉磁器が広く作られ、国内外に流通しました。

白磁は河北省の邢窯に続き、定窯が宋代初期の代表的な窯として発展。薄作りで優美な文様が釉下に浮かぶ定窯白磁は高く評価されましたが、南宋の葉適や徽宗は青磁や黒釉磁器をより上とみなし、定窯でも黒定・紫定なども焼かれました。白磁は特に遼国で好まれ、定窯の生産量の多さは窯跡の廃棄土からもわかります。

北宋後期には景徳鎮窯で青白磁の生産が本格化。薪を使う龍窯で焼かれた白磁は、やわらかな質感と美しい釉調、鮮やかな文様が特徴です。生産量でも景徳鎮が定窯を上回りました。

これらの影響で、華北の介休窯・磁州窯、華南の徳化窯・潮州窯などでも白磁が盛んに焼かれ、特に広東では東南アジアや中東向けの輸出磁器が多く生産されました。

明・清の白磁

明代初期、景徳鎮には宮廷専用の磁器を生産する「御器廠(ぎょきしょう)」が設けられ、皇帝の命により発注された磁器のみが焼かれました。永楽帝はラマ教に帰依し、祭器として白磁を数万点製作するよう命じました。爵や僧帽壺(そうぼうこ)、杯など小型の器が中心で、最高級の磁土が使われ、表面には「暗花(あんか)」と呼ばれる繊細な線彫り模様が施されています。たとえば、白磁蓮唐草文盤の内面装飾がその例です。御器廠では、白磁のほかにも紅釉や藍釉などの単色釉、青花、五彩などさまざまな磁器が作られましたが、白磁は明代前期に限られています。

民間窯では、徳化窯の白磁がとくに有名で、ヨーロッパでは「ブラン・ド・シーヌ」と呼ばれ、宮殿の「磁器の間」などで装飾品として重用されました。沈没船からは、欧州向けに輸出された徳化白磁の食器や装飾品が数多く発見されています。

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