中国陶磁の美を極めた「五彩」

五彩(ごさい)は、色絵磁器の代表的技法です。五彩磁器は、中国美術の粋として国内外のコレクターに愛されており、骨董市場でも常に高い価値を誇ります。当店では、中国陶磁の買取・鑑定を随時承っております。

五彩の流れ

金・元時代の釉上彩

磁州窯系で釉上彩が始まった背景には、鉄絵陶器や三彩の生産が深く関係しています。唐三彩の流れをくむ宋・金代の磁州窯系三彩が、黄・緑のエナメル彩の基盤となり、さらに鉄絵陶器で発展した「筆で絵を描く」技法が釉上彩の出発点となりました。鉄絵の代わりに、古くから俑に用いられていた赤い鉱物顔料を使って、釉薬の上に文様を描いたのです。

金代の釉上彩は小品が多く、生産量も限られていましたが、白化粧を施した半磁器に赤で花文や吉祥文字を素早く描き、緑や黄の釉を加えた素朴な味わいが、日本で「宋赤絵」として親しまれ、高く評価されました。

元代になると、この技法は景徳鎮窯でも試みられます。青花で知られる景徳鎮窯は、釉上彩も少量ながら制作しており、菊花文の小品や、玉取獅子文の玉壺春瓶などが現存しています。いずれも元青花で定番となる文様です。

また、明初の陶磁解説書『格古要論』には、「五花」や「藍釉金彩」は俗であると批判的に記されていますが、それだけ当時注目されていたことを示しています。

明時代の五彩

16世紀中頃から五彩磁器の量産が始まりました。これは国内の安定や海外からの需要、そして民窯の発展が背景にあります。それ以前は、官窯と民窯で異なる様式が育まれており、官窯では「成化豆彩」が代表作とされます。

成化豆彩は、象牙色の素地に淡い青と繊細な彩色を施した上品な小品が特徴で、現存数は非常に少なく、百点ほどといわれます。一方、民窯五彩は赤を主に使い、そこに黄色や緑を添える華やかな作風で、日本では「古赤絵」として知られています。

嘉靖・隆慶・万暦年間(16世紀中葉〜17世紀前葉)は五彩磁器の全盛期で、官窯でも自由で現世的な表現が見られました。その極みが金彩を施す「金襴手」や、色彩があふれる「万暦赤絵」であり、時に退廃的とも評されます。

17世紀中葉に明朝が衰退し、官窯が廃止されると景徳鎮は荒廃しますが、民窯や福建の漳州窯などが輸出向けに独自の五彩磁器を生産しました。日本では「南京赤絵」(景徳鎮窯)や「呉州赤絵」(漳州窯)が広く知られています。

清時代の五彩

康熙19年(1680年)に再興された御器廠は、過去の製陶技術を集大成し、さらに高度な表現を目指しました。中でも色絵磁器はその象徴です。

「康熙五彩」は、明代の技法を引き継ぎながら、黒や茶などの寒色を巧みに使い、絵画的で緻密な構図と理知的な美しさを備え、従来とは異なる新しい様式を確立しました。

さらに雍正年間には、西洋の七宝技術を応用した「粉彩」が登場します。白色の不透明な下地にガラス質の色絵具で描くこの技法は、柔らかなにじみや質感が絵画に近く、下絵の色が事前に確認できるため、本格的な画人の参加も可能にしました。

中でも北京の造辦処で制作された「琺瑯彩」(ほうろうさい)は、白磁に精緻な花鳥や山水を描き、書や印章を添えた気品ある作品として別格の評価を受けています。

雍正期は質、乾隆期は量が特徴とされますが、道光年間以降は清朝の衰退とともに彩磁器も次第に水準を保てなくなり、衰えを見せていきました。

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