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永山光幹の略歴　(Nagayama koukan)

大正9年3月21日	神奈川に生まれる。本名：茂
昭和9年	14歳で本阿彌光遜に師事
昭和30年	本阿彌家より鑑定研磨の免許皆伝を受ける。財日本美術刀剣保存協会研磨技術発表会無鑑査審査員
昭和43年	永山美術刀剣研磨研修所を設立
昭和47年	新作名刀展審査員
昭和54年	『刀剣鑑定読本』(青雲書院)刊行
昭和61年	国宝・金装花押散兵庫鎖太刀(春日大社所蔵)研磨
昭和62年	国宝・金銅柏文兵庫鎖太刀(春日大社所蔵)研磨
昭和63年	国宝・沃懸地酢漿平文兵庫鎖太刀(春日大社所蔵)研磨
平成5年	新作刀展覽会審査員
平成10年	重要無形文化財「刀剣研磨」保持者に認定
平成12年	勲四等旭日小綬章受章
平成22年3月22日	死去

永山光幹は神奈川県で生まれ、尋常高等小学校を卒業した後、一九三四年（昭和九年）に、当時の刀剣界で鑑定や刀剣研磨の第一人者として評されていた本阿弥光遜に師事しました。彼は本阿弥流の研磨技法を学び、特に刀剣研磨における最も重要な下地研ぎの秘密を師から受け継ぎました。

その後、鉄肌拭いや後刃取りなどの技法を駆使して、山城、大和、備前、相州、美濃などの作風を伝える五カ伝の古名刀から現代刀に至る幅広い研磨に携わり、地鉄や刃紋の美しさを引き出してきました。特に、相州伝の名工である正宗、行光、貞宗などの名刀の研磨に関わり、高い評価を受けています。

また、多くの国宝や重要文化財などの刀剣研磨に従事し、文化財の保護にも大きく貢献してきました。近年では、肌模様などの表現が難しいとされてきた新々刀や現代刀の研磨に積極的に取り組み、深みのある躍動的な地肌の美と刀工の個性を引き出し、これらの刀剣の評価を一層高めています。さらに、新作刀研磨にも進んで取り組み、その魅力を極限まで高めるとともに、研師の立場から現代刀匠の作刀を指導しています。

彼は約40年にわたり、現代的な独自の研修システムを運営し、多くの研師を育成してきました。また、国内外の刀剣関係者の鑑定や研磨の指導にも尽力しています。

刀剣研磨について

刀剣類の研磨に関する記述は、古くは『延喜式』兵庫寮の造刀次第にも見られますが、その技法は日本刀の出現とともに進化したとされています。しかしながら、技法の進展の過程では、刀剣自体が継続的に研ぎ直されるため、研磨の成果が形として残りにくいとされています。帯刀が廃止された明治時代に、日本刀が美術工芸品として再評価され、研磨の技法も変化しました。具体的には、従来の切れ味を追求するだけでなく、地鉄の色合いを豊かに表現する「差し込み拭い」法から、地肌を華やかに整え、後刃を人工的に明るくする「鉄肌拭い」法へと変化しました。そして、本阿弥平十郎成重らの名匠により、現代刀剣に適した研ぎ方が完成しました。

研磨のポイントは、刀匠から受け継いだ新しい刃や錆の状態、肉置きの整形、刀身の地鉄の色合いや肌模様を研ぎ出すことであり、最終的には美術刀剣を生み出すことにあります。研磨作業は、荒研ぎから始まり、下地研ぎ、仕上げ研ぎに進みます。最後に、棟や鎬地に磨きをかけ、帽子を整えます。砥石は研磨の段階に応じて、段階的に肌理の細かい適切なものが使われていきます。

研磨の成功は、砥石の選択、刃に対する砥石の適切な当て具合、刀身の押し引きのバランス、鍛造や下地の状態、拭いの材料の処理方法などに関連しています。研磨の目的は、刀剣の地刃の美しさや特徴、制作された時代、そして刀工の作風までを研ぎ出すことにあります。

永山光幹の買取

三冬花では、東海地方において永山光幹作品の売却を検討している方に無料で出張買取をしております。愛知県（名古屋市）、岐阜県、三重県、滋賀県など、この地域で永山光幹作品の査定や売却を検討されている方は、お気軽にご相談ください。

永山光幹は、五ケ伝（山城、大和、備前、相州、美濃）の古刀から現代刀にいたる幅広い刀剣の研磨を手掛け、特に重要無形文化財保持者の作品を含む現代刀の研磨において顕著な成果を挙げています。また、奈良春日大社所蔵の国宝や重要文化財など、多くの価値ある刀剣の研磨を通じて、有形文化財の保存に貢献してきました。

三冬花では、永山光幹作品の売却を検討されているお客様からのお問い合わせを心より歓迎しています。専門的な知識を持つスタッフが、お品物を丁寧に査定いたします。

買取品目

投稿者プロフィール

三冬花　谷崎未来

東京京橋の画廊、名古屋の骨董店であわせて10年以上勤務し、20年以上、骨董品や掛け軸、美術品の買取業務に携わっております。骨董品、掛け軸、美術品の査定買取は三冬花にお任せください。愛知県(名古屋市)、岐阜県、三重県、滋賀県のお客様はお気軽にお問い合わせください。出張料、査定料など一切無料です。(※内容によってはお伺いができない場合もございます)
三冬花では価値ある美術品や骨董品を次世代へ橋渡しをする仕事をしております。

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