田村能里子の略歴　(Tamura noriko)

1944年3月15日	愛知県に生まれる
1966年	武蔵野美術大学油絵学科卒業
1982年	昭和会展優秀賞受賞
1986年	文化庁芸術家在外研修員として中国に派遣、滞在
1988年	西安の飯店に壁画制作
1989年	中山競馬場のロビーに壁画制作
1999年	JR東海名古屋駅ビル、テレビ東京の壁画制作
2005年	マルホ株式会社創剤技術研究所に壁画「季のきらめき」を制作
2012年	ホテル椿山荘東京に壁画やアクリル画、デッサンを制作

愛知県に生まれた田村能里子は1966年に武蔵野美術大学の油絵実技専修科を卒業後、名古屋に戻り、春陽会などで作品を展示し続けました。1969年、結婚後、夫の赴任地であるインドに同行し、アジャンタ・エローラの石窟寺院を訪れるなどしながら、現地の人々や風土をテーマに作品を描き始めます。1973年に日本へ帰国後は、女流画家協会で作品を展示し、個展を開催、画文集を出版するなど活動を活発化させました。1986年には文化庁の芸術家在外研修員として北京中央美術学院に留学し、現地の老人や女性を題材に素描をすることになります。1989年には中国・西安の唐華賓館ホテルで壁画『二都花宴図』を制作し、軒轅杯国際芸術特別賞を受賞。その後も国内外で、ホテル椿山荘東京や古川美術館、大本山天龍寺塔頭宝厳院など、多数の壁画や障壁画を手がけ、「アジアに生きる人々」をテーマにした作品をライフワークとして制作し続けており、これまでに62作の壁画を制作しています。

田村能里子の作風

田村能里子は主に女性や老人を題材にした絵画で知られていますが、彼女の作品はアジアの風土や現地の人々を捉えたものが中心です。特に、感情の起伏を感じさせない独特の表情を持つ人物像を描くことで、鑑賞者に様々な感情を想起させる可能性を持たせています。彼女の使用する鮮烈な「タムラレッド」と呼ばれる色彩も特徴的です。彼女の夫が商社マンだったため、インド、タイ、シルクロードなど、アジア各地への豊富な滞在経験からインスピレーションを得て、地元の市井の人々の生活を描き続けました。

田村能里子の買取相場

田村能里子の作品の買取価格は作品によって大きく異なり、最高で60万円に達することがあります。

絵画の場合、油彩画、水彩画、デッサンなどの種類によって価格が変動し、特に油彩画が最も高値になる傾向があります。さらに、作品のモチーフや出来栄えによっても価格が大きく変わり、プロの眼による評価が重要となります。

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