1950年代に芸術活動を開始し、「浴室」シリーズや「物置小屋の出来事」といった鉛筆素描の連作で高い評価を得ました。その後、「印刷絵画」の実験や言語を使った作品、メキシコ滞在を経て、1965年頃からニューヨークを拠点に活動を続けました。渡米後の作品は、1950年代の具象的なものとは全く異なり、「時間」や「存在」をテーマにした観念的な作品が中心でした。1966年からは「日付絵画(Todayシリーズ)」を制作し、リキテックスで塗られたキャンバスに、その日の日付だけを筆触を残さずに描き、完成後はその日の新聞を入れた箱に保管し、24時までに完成しなければ廃棄するという手法を取りました。また、「I am still alive.」という文面の電報を世界各地から発信するシリーズや、「One Million Years」なども手がけました。1966年以降、河原は経歴を公にせず、公式の場に姿を見せず、作品について語らないという姿勢を貫きました。
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