秋野不矩の略歴　(Akino fuku)

1908年7月25日	静岡に生まれる。本名：ふく
1927年	石井林響に師事
1929年	西山翠嶂に入門
1937年	京都の女流日本画家の会「春泥会」結成に参加
1948年	創造美術を結成
1951年	新制作協会日本画部発足
1983年	天竜市名誉市民
1998年	郷里に美術館（現浜松市秋野不矩美術館）が完成
1999年	第17回京都府文化賞特別功労賞受賞。文化勲章受章
2001年10月11日	死去。享年93

1908年に静岡県磐田郡二俣町（現：浜松市天竜区二俣町）で生まれた秋野は19歳で石井林響、次いで西山翠嶂に師事。28歳の1936年に文展鑑展で選奨を受賞。戦後、新しい日本画の創造を目指し「創造美術」（現：創画会）の結成に参加し、官展時代から脱却した作風で西洋絵画の特質を取り入れ、人物画に新境地を開いた。1962年、54歳でインドのビスバ-バラティ大学（現：タゴール国際大学）の客員教授に招かれ1年間滞在。以来、インドに魅せられ、度々現地を訪れ、インドの風景や人々、寺院などを題材に作品を制作。さらに、アフガニスタン、ネパール、カンボジア、アフリカも訪れ、作品創作のアイディアを得る。1991年に文化功労者顕彰、1999年に文化勲章を受章。2001年、93歳で亡くなるまで精力的に絵筆をとり続けた。

秋野不矩とインド

昭和37年、秋野不矩はインドのシャンチニケータンにあるビスバ-バラティ大学（現：タゴール国際大学）に客員教授として招かれました。この約1年間のインド滞在は、彼女の作品に大きな影響を与えました。帰国後も生涯にわたって14回インドを訪れ、インドの風景や文化、人々の暮らしをモチーフにした作品を制作しました。さらに、アフガニスタン、ネパール、カンボジア、アフリカにも旅し、そこで出会った風景や人々を絵画に残しました。

インド滞在中に出会った風景や自然は彼女の作品に大きな影響を与え、代表作「インド女性」「ガンガー」「渡河」などが生まれました。これらの作品には、灼熱のインドの強烈な日差しや熱気、力強く生きる人々の生命力が生き生きと描かれています。

秋野不矩の買取相場

日本画家の作品は出来不出来によって大きく変わります。描き込みが良く、展覧会などへの出品作は数百万円までの最高値にいくこともありますが、はがきサイズの小品や水墨画の作品は価格が低くなる傾向にあります。

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