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加藤孝造の略歴 (Kato kozo)
1935年3月12日 岐阜県瑞浪に生まれる 1953年 岐阜県陶磁器試験場で工芸の研究を行う 1962年 日本伝統工芸展にて「志野日帯紋壺」初入選 1968年 日本伝統工芸展にて「鉄釉花器」優秀賞受賞 1970年 岐阜県陶磁器試験場を退職して独立、荒川豊蔵に師事 1998年 中日文化賞受賞 2007年 紺綬褒章受章 2010年 重要無形文化財「瀬戸黒」保持者に認定 2012年 旭日小綬章受章 2023年4月17日 死去
加藤孝造は、岐阜県多治見工業高等学校を卒業後、岐阜県陶磁器試験場(現・岐阜県セラミックス研究所)で働いていました。絵画に打ち込みながらも、美濃の土地に留まるべきか悩んでいた彼を陶芸の道へと導いたのは、当時の場長だった五代加藤幸兵衛でした。美濃特有の陶芸に魅せられた加藤は、その後、現代日本陶芸展や朝日陶芸展、日本伝統工芸展で顕著な活躍を遂げ、そのストイックな制作態度が高く評価されています。手回し轆轤と半地上式穴窯を用いた焼成にこだわる彼の姿勢は、師である荒川豊蔵からの大きな影響を反映しています。加藤の作品には、穏やかな外見の背後に激しい情熱があり、これは彼が師から受け継いだ厳格な制作姿勢から来るものです。
瀬戸黒について
瀬戸黒は、安土桃山時代に美濃地方で製造された黒色の施釉陶器です。古文献には「瀬戸から来た黒い茶碗」と記されていますが、当時は瀬戸と美濃の区別なく「瀬戸」と一般的に称されていました。この陶器はその黒色が顕著で、特に茶碗の製造に使用されていたとされます。釉薬には約10%の鉄分を含む鉄釉が使用されており、高温で焼成した後に窯から取り出し急速に冷却する「引き出し黒」という技法が用いられていました。
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