備前焼の名工・伊勢﨑満の茶陶作品を高価買取|名古屋・岐阜・三重で査定強化中 岡山県指定無形文化財保持者であり、備前焼緋襷の名工として知られる伊勢﨑満氏の作品を、愛知県・岐阜県・三重県にて買取強化中です。 陽山窯を継承し、備前焼の伝統を深く学びながらも、自らの造形感覚を融合させた伊勢﨑氏の茶陶作品は、全国的にも評価が高く、近年ますます美術市場で注目を集めています。 当店では東海地方一円で出張買取にも対応しております。ご実家や倉庫、茶道教室の整理などで伊勢﨑満作品を見つけられた方は、ぜひ一度ご相談ください。 また、事前にLINEやメールでお写真をお送りいただければ、オンライン仮査定(無料)も承っております。伊勢﨑満の作品は、緋襷の景色や焼き上がり、作品の大きさによって価値が大きく異なるため、専門の鑑定スタッフが丁寧に拝見いたします。
伊勢﨑満の略歴(Isezaki mitsuru)
1934年 伊勢崎陽山の長男として岡山県に生まれる。弟は伊勢崎淳 1957年 岡山大学教育学部特設美術科彫塑専攻を中退後、父陽山に師事 1961年 父および弟・淳と共に穴窯を築窯・焼成 父の死去により「陽山窯」を継承 1974年 金重陶陽賞受賞 1984年 岡山日々新聞社文化賞受賞 1990年 岡山県文化奨励賞受賞 1994年 山陽新聞文化功労賞受賞 1998年 岡山県重要無形文化財保侍者 2011年 死去
岡山県の旧山陽道、不老川のほとりに佇む茅葺き屋根の風雅な古民家――その一角にある「陽山窯」は、今もなお備前焼の魅力を静かに物語っています。この陽山窯を継ぎ、今日の備前を語る上で欠かせない存在となったのが、陶芸家・伊勢﨑満氏です。
昭和9年に岡山県に生まれ、大学では彫塑を学びながらも、陶芸の道へと進んだ伊勢﨑氏。きっかけは、通学の途中に目にした備前中興の祖・金重陶陽の作品に受けた衝撃でした。「ああいうものを作りたい」と思い立ち、父・陽山に師事。昭和36年には父と弟・伊勢﨑淳氏とともに穴窯を築き、陶業に本格的に打ち込むようになります。
やがて父の逝去により「陽山窯」を継承。備前焼の伝統と向き合いながらも、その技と美を次世代へとつないできました。その功績は高く評価され、金重陶陽賞、岡山県文化奨励賞、田部美術館「茶の湯の造形展」大賞など数々の賞を受賞。さらに岡山県指定無形文化財保持者にも認定されています。
伊勢﨑家の窯は、備前の中でもとりわけ見事な緋襷(ひだすき)を生むことで知られ、金重陶陽も「うちに伊勢崎家の緋襷があったら鬼に金棒だ」と語ったほど。その秘密は、独自の焼成構造にあります。一般的な構造よりも一室多く設けられた焼成室の「二番」が、緋襷の最適な焼き場所になっているのです。
「今は電気窯でも緋襷は簡単に出せる。でも備前はやっぱり薪でないと」と語る氏の言葉には、土と炎に真剣に向き合ってきた重みがあります。備前焼は釉薬を使わない焼き物。だからこそ、土が命、そして窯詰めが勝負。そこに現れる景色は、まるで抽象画のような、深い表情を湛えています。
多趣味で知られる氏は、俳号「陶魚」を持ち、四人の子息(卓・紳・創・競)も独立して活躍。人生の後半は、ますます茶陶と趣味を楽しむ時間に注がれました。伝統を守るだけでなく、自らの仕事を通して新しい備前のかたちを示し続けてきた伊勢﨑満氏。その歩みは、まさに備前焼の奥深さを物語る一章となっています。
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