【三冬花】田中一村の作品の査定、買取いたします。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
不遇な画家、田中一村
東京美術学校に入りながら、二、三か月で退学したことは画人生の岐路になったといってよく、同期の加藤栄三、 橋本明治、東山魁夷たちが新しい日本画世代をつくっていくのを傍目に見ながら、心に期する芸術に徹しきれない焦燥感も、奄美行きを決断させたと思われる。
「繪の実力では決して世間の地位は得られません。学閥と金と外交手腕です。私にはそのいずれもありません。絵の実力だけです」といった、やや激した調子の文面には、まだしこりが残るかにみえる。
「この同期の二人の画業をそれぞれ情と意と知という風に括るなら、一村は気であろう。代表作とされる『アダンの木』や『クワズイモとソテッ』の大作は、この気力に体力が随いて いけた限界ぎりぎりに、思念と技術の総量を注ぎこんでなった最終の制作と考えてよいだろう。「これは一枚百万円でも売れません。これは私の命を削った絵で閻魔大王えの土産品なのでございますから」。そう作者が書いたのは、死の二年前に知人に宛てた手紙の中である。
ところで、この手紙は千葉で念願の個展を開くためにいよいよ作品を売ると決めたときのもので、申し出た価格は自分でも馬鹿だと言うくらい低い。例えば制作に二十日ほど掛けた 『格樹に虎みみづく』『初夏の海に磯鶴』などが各一万五千円、『蘇鉄残照図』は日数四十五日、純金五千円を含む材料費七千円を掛け「精魂の限りを尽くし」て五万二千円というから、 逆に「閻魔大王えの土産品」がどれほど重い意味をもっていたかがうかがえよう。
田中一村の知人あて手紙より (スケッチブックの下書きから)
一切顧慮せず只自分の良心の 納得行くまで描いて居ます
紬工場で、五年働きました。細絹染色工は極めて低賃金です。工場一の働き者と云われる程働いて六十万円貯金しました。そして、去年、今年、来年と三年間に90%を注ぎこんで私のゑかきの一生の最後の繪を描きつつある次第です。何の念い残すところもないまでに描くつもりです。
画壇の趨勢も見て下さる人々の鑑識の程度なども一切顧慮せず只自分の良心の納得行くまで描いて居ます。一枚に二ヶ月位かゝり、三ヶ年で二十枚はとても出来ません。
私の繪の最終決定版の繪がヒューマニティであろうが、悪魔的であろうが、書の正道であるとも邪道であるとも何と批評されても私は満足なのです。それは見せる為に描いたのではなく私の良心を納得させる為にやったのですから……
千葉時代を思い出します。常に飢に驅り立てられて心にもない繪をパンの為に描き稀に良心的に描いたものは却って批難された。私の今度の繪を最も見せたい第一の人は、私の為にその生涯を私に捧げてくれた私の姉、それから五十五年の繪の友であった川村様。
それも又詮方なし。個展は岡田先生と尊下と柳沢様と外数人の千葉の友に見て頂ければ十分なのでございます。私の千葉に別れの挨拶なのでございますから……
そして、その繪は全部、又奄美に持ち帰るつもりでもあるのです。 私は、この南の島で職工として朽ちることで私は満足なのです。
私は細絹染色工として生活します。もし七十の齢を保って健康であったら、その時は又繪をかきませうと思います。
当奄美の私の生活は、耕作して野菜は自給して居りますので、一、 二月の閑期以外は家を離れることができません。一軒家の一人暮しですから上葉の時は世帯は全部荷造りして家主に預けて出かけるの
ですから引越しも同様で簡単には出かけられないのです。昭和四十五年と四十六年と又工場で働いて三十万円程個展の費用を準備して上葉する計画なのです。
個展は、昭和四十七年二月の豫定。作品は運搬に便利な様に全部捲ける状態にしてありますから……
出典:<田中一村の知人あて手紙より (スケッチブックの下書きから)>
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