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昭和8年3月21日 新潟県の佐渡無名異焼の窯元・三代常山の孫、三浦小平の長男として生まれる 昭和30年 東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。加藤土師萌に師事 昭和39年 国立市に開窯 昭和51年 第二三回日本伝統工芸展文部大臣賞(優秀賞)受賞 昭和60年 浩宮徳仁親王（当時）より「青磁花瓶」がイギリス女王（当時）のエリザベス2世に留学記念として贈られる 平成5年 日本陶磁協会賞金賞受賞「三浦小平二の世界展」(パリ・三越エトワール)開催 平成6年 第七回MOA岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞 平成7年 第四二回日本伝統工芸展日本工芸会保持者賞(優秀賞)受賞 平成8年 紫綬褒章受章 平成9年 重要無形文化財「青磁」保持者に認定 平成18年10月3日 東京都国立市の自宅にて死去
三浦小平二は、新潟県佐渡の無名異焼の窯元、三浦小平の長男として生まれました。1955年に東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業しましたが、在学中に仲間とともに陶磁器研究会を立ち上げ、後に重要無形文化財である色絵磁器の保持者となる加藤土師萌に師事しました。
彼が青磁の制作に取り組み始めたのは1966年頃からで、最初は信楽の土を素地に使っていました。しかし、1972年に台湾の故宮博物院で南宋時代の官窯青磁の鉢を観察した際、その胎土が故郷の佐渡の無名異の土に似ていることに直感しました。
無名異の土を青磁の素地に使うためには、さまざまな技術的な困難を克服する必要がありました。彼が第23回日本伝統工芸展に出品した青磁大鉢は、南宋官窯青磁を再現する技術的な完成点のひとつでした。
彼の青磁は、1980年頃からさらに新しいテーマを持つようになりました。それは青磁と色絵の組み合わせです。白磁胎の青磁の皿や壺の一部または主要部分に、風景や風物を豆彩風の色絵で表現しています。これらのモチーフは、彼がこれまでの旅行で得た西アジアや中国、モンゴルなどの愛すべき人物、動物、建物などです。
彼の作風は、東洋陶磁の伝統的な技法を基にしながら、現代的な感覚を持って新たな芸術的な創造を示しています。
青磁について
青磁の起源は、紀元1～2世紀の中国後漢時代中期に、浙江省北部で焼かれた古越磁と呼ばれる陶器にまで遡ります。これらの陶器は、灰釉から派生した青緑色の釉薬で覆われています。青磁の色合いは、陶磁器の素地や釉薬に微量の鉄分が高温の還元焼成によって青緑色に着色されることによって生まれます。中国で最も優れた青磁は宋時代に焼かれましたが、その青磁の碗や壺、鉢などは日本にも多く持ち込まれ、日本の文化に大きな影響を与えました。
10～11世紀の朝鮮では、中国の青磁の技法を取り入れて独自の高麗青磁が焼かれました。日本で青磁が焼かれるようになったのは江戸初期の有田地方であり、特に鍋島青磁が優れていました。その後、江戸後期には京焼や兵庫県の三田焼、和歌山県の瑞芝焼などでも広まりました。
近代以降、多くの陶芸家が青磁の制作に取り組んできましたが、特に初代諏訪蘇山、板谷波山、宇野宗甕などの名前とその作品が知られています。青磁の釉調は、素地や釉薬の成分、また施された釉の厚みによってさまざまであり、その清純で深みのある美しさは、古くから多くの人に愛されてきた東洋陶磁を代表する陶芸であり、工芸史上、また芸術上極めて重要な工芸技術です。
次世代に橋渡しする価値
骨董品や美術品の査定・買取を依頼するのは、人生の中でも大きな決断の一つです。長い年月を共に過ごし、大切にしてきた品。常にご家族の傍らにあり、我が家の歴史そのものと思える品。蔵の中に眠る、先祖代々伝わる品。こうした品を託す際、価値を感じているからこそ「この魅力を理解してくれるだろうか…」「適正な価格で買い取ってもらえる？」と考えるのは当然ですし、それを依頼する業者を選ぶのは容易ではないでしょう。
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骨董品、美術品の世界はそれだけ深く、難しいものだと感じています。インターネットの普及で過去の落札価格や買取相場が検索できるようになり、個人売買や多店舗展開の買取店も増えました。身近になったとはいえ依然として特殊な業界でもあり、実態とかけ離れた値付け、経験の浅い鑑定士の査定が珍しくないのも事実です。フランチャイズで大規模に展開すれば、人件費や広告宣伝費、店舗運営費は大きなコストとなり、ひいては買取価格にも反映されます。「いかに安く買い取るか」という発想になるのも避けられません。
骨董品や美術品の買い取りは、極端な言い方をするとお客様の資産を削ることです。私たち業者はそれを自覚し、誠意をもって仕事をする必要があります。三冬花の使命は、その品の本当の価値をみきわめ、その価値を望む方の手元まで適切につなげること。お客様の大切な品を次の世代へつなぐ、そのお手伝いをしています。遺るべき品を後世に遺す。お客様と三冬花の出会いが、そのきっかけになればと願っています。
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