絵画の著名作家をご紹介

三冬花では日本を代表する絵画作家の買取に力を入れております。

熊谷守一

彼は子供を非常に愛する父親であり、家族の絵も多く残しています。代表作には、4歳で亡くなった息子を描いた「陽の死んだ日」(1928年)、結核で2年間寝込んだ長女の病床の顔を描いた作品、亡くなった長女を描いた「ヤキバノカエリ」(1948-55年)、仏壇に高価なタマゴを供えた「仏前」(1948年)などがあります。
自然や裸婦、身近な動物や花など生命のあるものを描くことを好み、洋画だけでなく日本画や書、墨絵も多数残しました。晩年はほとんど自宅から出ず、庭で過ごし、庭の動植物をモチーフにした作品を多く描きました。熊谷様式の作品には、線が塗り残された山や海の風景、若い頃のスケッチを基にした油絵が多く含まれ、独特な画風は現在も高い評価を受けています。

田中一村

不遇の作家、田中一村。生前には評価されず苦しんだ田中一村は、一生を絵画を描くことに注ぎ込みました。彼の作品に対する思いは本物で、一村の代表作「アダンの木」や「クワズイモとソテツ」は、彼の気力と体力が限界まで注がれた作品です。「これは一枚百万円でも売れません。これは私の命を削った絵で閻魔大王への土産品なのでございますから」と彼が手紙に書いたのは、死の二年前のことでした。

小倉游亀

小倉遊亀は50歳を越えて世に広く認められた遅咲きの画家と言われています。小倉遊亀の作品は、鋭い観察眼に裏付けられた品格高い人物画や、静物画、菩薩像など、多彩な魅力に満ちています。彼女の画風の変遷は4つの時期に分かれ、大正時代から1950年頃までは細密な描写が特徴で、1951年から1965年頃までは西洋絵画の影響を受けた大胆な作品、1966年から1976年頃までは円熟期の作品、1977年から2000年までは創作意欲が衰えることなく続けられた作品が見られます。