高橋草坪の略歴　(Takahashi sohei)

高橋草坪は文化元年（1804年）5月14日　豊後杵築城下富坂町（現在の大分県杵築市）の商家、槇屋（高橋氏）休平の次男として生まれました。幼少期から絵を好んでおり、地元の画家・長谷部柳園から指導を受けていたが、1822年に田能村竹田が杵築を訪れた際、彼に弟子入りしました。その後、竹田のもとで各地を巡り、翌1823年には京都へ上り、生涯の大部分を京阪で過ごしました。頼山陽や篠崎小竹、青木木米、浦上春琴、岡田半江など多くの著名な文人たちと交流を深め、画技を磨いた。特に、清初の藍瑛や元末四大家から影響を受け、古画の臨模に情熱を注いでいました。竹田は『竹田荘師友画録』において、彼の作品を非常に評価し、浦上春琴は彼の山水画を見て、乾隆以前の明や清の画家と比較しても遜色ないと賞賛しました。彼の弟弟子には帆足杏雨や田能村直入などがいます。

師、田能村竹田について

竹田は、1777年に竹田村（現在の竹田市）の岡藩田能村碩庵の次男として、経済的に困難な家庭に生まれました。幼少期から学業に熱心で、藩の学校に進学し、優秀な成績を収めました。詩の才能を唐橋君山に認められ、竹田社や米船社に参加しましたが、後に耳の病と目の疾患に悩まされました。20歳頃からは地元の画家に師事し、江戸では谷文晁から通信教育を受けました。22歳で藩の学校に勤務し、後には頭取に昇進しました。医業を離れ、学問に専念し、『豊後国志』の編纂にも関わりました。1801年に江戸に下り、編纂事業の準備を行い、その後は各地を旅して学び、多くの文人と交流しました。文化8年には専売制度に反対する建言書を提出し、文化9年に辞表を提出して職を辞しました。その後も豊後と京阪を行き来しながら、多くの知人と交流を深めました。1835年に大坂で亡くなり、享年59歳でした。

竹田は多くの著作を残し、特に『山中人饒舌』や『屠赤瑣瑣録』、『竹田荘師友画録』は高い評価を受けています。彼の絵画は、様々な画風を取り入れながら詩的な自由を追求し、晩年には繊細で味わい深い作品を生み出しました。また自己の芸術的な自我を追求し、絵画に生きることへの切実な思いを表現しました。彼の作品には、彼の生き方や思想が反映されており、個々の事象を通じて広がる多様な意味を描いています。これらは、彼と他者との関係を通じて形成された彼の芸術性を映し出しています。

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