【森村宜永】買取

森村宜永の略歴　(Morimura yoshinaga)

1906年6月10日	名古屋市に生まれる
1929年	東京美術学校卒業、松岡映丘に師事。第10回帝展に「砂丘」が初入選
1949年～	日展へ出品
1953年	日本美術協会総裁賞受賞
1988年5月4日	死去。享年81

明治39年6月10日に名古屋市で生まれた行雄（本名）は、東京美術学校に在学中、画才を認められ、名古屋の画家・森村宜稲の娘婿となり「稲門」という号を使用しました。昭和4年に東京美術学校を卒業し、松岡映丘に師事。同年の第10回帝展に「砂丘」が初入選し、以降も「爽空」、「志摩の磯わ」、「採鮑」など、連続して入選を果たしました。主に海辺や水辺の風景を描いた大和絵を制作し、昭和11年には「駿牛」、昭和12年の第1回新文展には「新樹」を出品しました。義父の死後、「實と花」を発表した第3回新文展以降は「宜永」の名で活動しています。映丘が昭和10年に結成した国画院にも参加し、その後、戦後には能を題材にした作品を制作。日展には昭和24年から出品を続け、「秀吉の能」や「楊貴妃」などの作品を発表。また、昭和28年には「黒塚」で日本美術協会総裁賞を受賞し、日本画院の新同人に推挙され、後には顧問も務めました。

やまと絵とは

大和絵（やまとえ）は、日本絵画の一分野であり、平安時代から発展した日本風の絵画を指します。中国風の「唐絵」（からえ）に対する呼称としても用いられ、「陸絵」や「和絵」と表記されることもあります。表記の揺れを避けるために、ひらがなで「やまと絵」と書かれることが一般的です。この絵画は、中世を通じて描き続けられ、近代・現代の日本画にも影響を与えました。狩野派は大和絵の伝統と漢画の技法を統合したとされています。やまと絵は、唐時代の着色絵画が日本に伝わり、平安時代の貴族社会で屏風絵や絵巻、肖像画、仏画などとして多彩に展開されました。仮名や和歌とともに文化の基盤を形成し、中世にも受け継がれました。

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